人のフォアグラ 要注意!!

2012年9月27日毎日新聞夕刊記事から~Dr.白澤 『100歳への道』

ヒトのフォアグラ 要注意
フォアグラはキャビア、トリュフとともに世界三大珍味の一つ。赤ワインを飲みながら口の中に広がる独特の香りと食感を楽しみにしているグルメファンも多いだろう。
そんなフランス料理の定番が、7月から米カルフォニア州で楽しめなくなった。違反者には1,000ドルの罰金が科せられる。動物愛護団体が、肝臓を太らせるためにカモやガチョウにむりやり餌を食べさせることは残酷であると訴えたためだ。
フォアグラはフランス語。フォアは肝臓、グラは(gras)は「脂の多い」、つまり「脂肪肝」を意味する。
ヒトの「脂肪肝」は日本国民の3人に1人が潜在的にかかっているといわれる代表的な生活習慣病の一つ。
もともと肝臓は3~5%の脂肪を含んでいるが、脂肪が5%超えた状態を「脂肪肝」と診断している。

沈黙の臓器 定期的に
肥満や糖尿病、アルコールの飲みすぎが原因で、男性では40歳前後、女性では40代以降の中高年に多発している。肝臓は「沈黙の臓器」なので自覚症状がなく、定期的な健診を受けることが重要になる。

ヒトでは脂肪が肝臓や筋肉にたまる状態を医学的に「異所性脂肪侵潤」と呼んでおり、脂肪肝は病気と考えられている。一方、鳥のカモやガンは長距離にを飛ぶためにエネルギー源として肝臓に脂肪を蓄える生理学的きのうを持っている。実際、渡り鳥は「渡り」の時期が近づくと食物をあさり、肝臓に脂肪を蓄える修正があることが知られている。つまり鳥類の脂肪肝は病気ではなくて「渡り」に必要な絵なるぎーの貯蔵なのだ。
ヒトが食料なしに長距離を走らなければならない状況になれば、タフなのは「脂肪肝」の人という理屈になるが、そんな人はまれ。長寿のためにはヒトのフォアグラは避けたい

(白澤卓二・順天堂大大学院教授)

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認知症の予防は、できるか?

NHK「ためしてガッテン」2012年09月26日放送
『まさかコイツが原因!? アルツハイマー新予防』

アルツハイマー型認知症。未だに完治させる治療法はありません。
ところが近年、非常に注目されている予防法があるんです。
糖尿病の人が、アルツハイマー病認知症になる危険性が高いと分かったのです。
食習慣が脳に与える影響を検証し、且つ軽度認知障害の人でもできる予防をご紹介します。

アルツハイマー病の原因は?
アルツハイマー型認知症は、たくさんある認知症の原因の中で最も患者数が多く、その半分以上を占める病気です。
この病気を引き起こす原因はアミロイドβと呼ばれる老廃物ですが、低血糖の原因になるインスリンを分解するインスリン分解酵素が、副業としてアミロイドβを分解します。しかし、インスリンが多すぎると、インスリン分解酵素が忙しくなり、アミロイドβに手が回らなくなります。

中年太りが脳細胞を破壊する!?
慢性的にインスリンが多い人は2型糖尿病と糖尿病予備軍です。インスリンの分泌には個人差がありますが、糖尿病の初期段階や肥満の人が、高血糖な分だけインスリンも多く分泌されてしまいます。
これらインスリン過多の状態を防ぐには糖尿病や肥満にならない食生活が大切です。
炭水化物の重ね食い(寿司とうどん等)を続けたり、高脂肪なものなどを食べ過ぎたりする食習慣は、太るだけでなく脳に悪影響を与えます。

軽度認知障害でも大丈夫!
記憶力が低下していたりして健康とは言えないが認知症と診断されるレベルでもない状態を軽度認知障害と言い、5年で半数以上が認知症を発症すると言われています。

そんな人たちが集まって認知症予防活動をし、劇的な効果を上げているグループがあります。
大分県宇佐市安心院(あじむ)町。参加者は10名以下のグループに分かれて週一回集まり、毎回、料理の献立や遊びなど自分たちで活動内容を決め、長時間頭を使い続ける料理や、脳を活性化させる有酸素運動など、認知症予防に良いとされる活動を行っています。
他にも短時間(30分以内)の昼寝は認知症予防に効果があるとの報告があります。ただし長時間の昼寝は、睡眠に支障をきたすので注意しましょう。

インスリンが多い人は?
2型糖尿病の初期段階や糖尿病予備軍の人たち
インスリンの分泌には個人差がありますが、2型糖尿病の初期や糖尿病予備軍は、インスリンを分泌するすい臓がまだまだ元気な人が多いんです。その上で高血糖なのでインスリンが大量に分泌されてしまいます。

肥満の人
脂肪からインスリンの効きを悪くする物質が出てくるので、血糖を処理するために大量のインスリンが必要になってしまいます。

運動不足 筋肉不足
血糖は筋肉で処理されますが、運動不足で消費されなかったり、そもそも筋肉が少ないと血糖が処理される場所が少ないので高血糖気味になり、それに対応してインスリンも多く分泌されてしまいます。

軽度認知障害の人たちが行っていた認知症予防
●料理
献立は何にするか?材料は何がどれくらい必要か?買い足す材料は何か?どう切るのか? どの道具でどう料理するのか?味付けはどうするか?などなど料理は意外と長時間に渡って様々なことに頭を使い続けます。

●短時間の昼寝
30分以内の昼寝は認知症予防に効果があるとの報告があります。長時間眠ってしまうと 夜の睡眠の妨げになり逆効果になってしまいます。

●有酸素運動
体操やジョギングなど有酸素運動は脳を活性化させます。誰でもできる軽い運動でも脳は活性化するので無理をする必要は無く、楽しく継続させることがコツです。


※インスリンの量をはかる血液検査ですが、一般的に健康な方がはかる必要はありません。また、その数値で将来アルツハイマー病になりやすいかどうか判断できるものでもありません。太っておらず、血糖値も正常、一日中絶えず食べたり飲んだりしていなければ、インスリンが多すぎるということを過剰に心配する必要はありません。

早食いは太る

毎日新聞9月20日夕刊から「Dr.白澤 100歳への道」から。

メタボは20代から

今や国民病となったメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群、以下メタボ)。
厚生労働省の国民健康・栄養調査によると、40代~74歳の男性の2分の1がメタボまたは予備軍と考えられている。
慶応大内科の伊藤裕教授は、メタボによる一連の異常がドミノが倒れるように進行することから「メタボリックドミノ」の概念を提唱した。
実はメタボリックドミノは20代からひそかに体内で進んでいる。食生活や運動などの生活習慣病を間違えると最初のドミノが倒れ始める。

ゆっくり食べましょう

名古屋大医学部の衛生学研究室では1997年から、メタボと診断された男性1857人の食習慣とメタボの発祥リスクの関連性を調べた。
「腹いっぱいに食べる」人に比べて「腹八分目に控えてる」人の発症リスクは約半分だった。
また、「脂っこいものが好きな」人に比べて「あっさり系が好きな」人も発症リスクが約半分。
さらに、塩、しょうゆ、みそなど「濃い味付けを好む」群に比べて、「薄味が好きな」群の発症リスクも30%低いことが分かった。

「早食いは太る」という言葉をよく耳にする。
食べる速さと肥満度を示す指数「BMI」を比較・検討すると、「かなり早く食べる」男性はBMIが「普通の速度で食べる」男性より1.47ポイント高く、逆に「かなり遅く食べる」男性は0.99ポイント低かった。
国立長寿医療研究センターの大塚・予防栄養研究室長は、「早食いの人はたくさ食べて太る傾向にあるうえ、同じエネルギー量を摂取していてもなお太りやすい傾向をしめしている。」と強調、「ゆっくり食べる習慣」を推奨している。

ゆっくり食べると、メタボドミノが止まり、太りづらい体質になることが確認された。若いうちから早食いは要注意だ。
                       白澤卓二・順天堂大学大学院教授

笑いとエンドルフィン

2012年9月13日(木)毎日新聞夕刊から~ 「Dr.白澤 100歳への道」

「笑いには鎮痛効果や多幸感をもたらす効果があり、寿命にも関係していると言われている。

「福」の源 科学的に実証

オックスフォード大社会文化人類学研究所のロビン・ダンバー所長は、研究室の実験で被験者に自然に関するドキュメンタリービデオと、「Mr.ビーン」や「フレンズ」などコメディービデオをそれぞれ15分見せたときの脳の変化を比較した。その結果、被験者をリラックスさせる自然のドキュメンタリーでは痛み刺激に対する閾値(痛みを感じる刺激の最小値)が変化していなかったのに対して、コメディビデオでは値が高くなっていることを発見した。
ダンバー所長は「コメディーを見て笑いが誘発されることにより、脳でエンドルフィンという神経ペプチドが放出され、痛みに対する閾値を上げる」と考察。

エンドルフィンとは、脳内で作られる麻薬性科学物質で、痛みに対して脳を麻痺させる作用がある。
 ダンバー所長はさらに、研究室で起きたことが社会生活の中で起きていることを確認するため、エディンバラ芸術祭でコメディと普通の演劇を観覧した人のエンドルフィン放出を調べた。
興味深いことに、コメディは観覧した人も演じた人も閾値は変化していなかった。
 コメディを見ている人が実際いに笑っている時間を計ったところ、上演時間の3分の1に達していた。
「笑いが人間社会で重要な役割を果たしているのは、脳におけるエンドルフィンの放出作用によるものだろう」とダンバー所長。

“笑う門には福来る”は科学的に真実だったのだ!
                     (白澤卓二 順天堂大大学院教授)

三浦啓三さん元気の秘訣

9月6日毎日新聞夕刊から「Dr.白澤の100歳への道」

100歳になっても元気に活動を続け、スポーツを楽しむことができるひとがいる。
プロスキーヤーの三浦敬三さん(享年101)は100歳になった年も、立山連峰や八甲田山で山スキーを楽しんでいた。寝たきりが8割以上の百寿者で、元気にスポーツを続けられる人の秘訣は何なのだろうか?

1996年、脂肪細胞から分泌される粘着性の物質アディポネクチンが発見され、小さな脂肪細胞から分泌されるアディポネクチンには食欲を促進させる作用があることがわかった。
 動物実験でも、肥満になり脂肪細胞が大きくなるとアディポネクチンの分泌量は減少、逆に運動により脂肪細胞が小さくなるとたくさんのアディポネクチンを血液中に分泌していることが実証された。
 
興味深いことに、生前、三浦さんの血液中のアディポネクチンを測定したら、若いアスリートと同じくらいたくさんのアディポネクチンを分泌していた。
 一方、三浦さんの四肢の脈波を測定して血管の老化度を計算すると、以外にも血管は100歳相応に老化していた。人は血管から老いると言われているが、三浦さんが100歳相応の硬い血管を持ちながら、元気に活躍できたカギがアディポネクチンなのだ。

 大阪大医学部の熊田全裕博士らは、アディポネックチンが血管の細胞に働くと血管の壁が崩れにくくなることを発見した。動脈硬化を起こした血管壁は壁にたまったコレステロールなどのかゆ状物が内腔に漏れ出ると、血栓を生じ心筋梗塞や脳卒中を引き起こす。壁が最後まで崩れなければ心臓機能や脳機能は保てる。

毎日運動して脂肪細胞を小さく保つことは、100歳になっても若者と同じようにスポーツを楽しめることにつながる。
    (白澤卓二・順天堂大学大学院教授)

冷やして、ダイエット効果

2012年9月1日「世界一受けたい授業」より

「冷やして得する栄養学」美容と健康の強い見方レジスタントスターチ

レジスタント~消化されにくい
スターチ~でんぷん

でんぷん類は、冷やして食べると、小腸で消化・吸収されにくいので、食物繊維と同じということ。
だから、あたたかいごはんより、冷たくしたご飯を同じ量食べても、カロリーが低く抑えられる。
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