古代小麦で作られたパン

2016年10月20日毎日新聞夕刊記事~Dr.白澤『100歳への道』より~

古代小麦で作られたパン

米国で130万部のベストセラーとなった「小麦は食べるな!」の著者、ウイリアム・デイビス博士によると、米国産の現代小麦は繰り返し行われた品種改良でグルテンの含有量が高くなり、パンがふんわり膨らむようになった。一方で、血糖が上昇しやすく、たとえ全粒粉の小麦を使っても肥満、2型糖尿病、心臓病や認知症の発症リスクを上げていると、その著書の中で警鐘を鳴らしている。

血糖値低下のデータも

心臓病のリスクを軽減できるのか。イタリアのフィレンツェ大のアリス・セレニ博士らの研究チームは、現代小麦で作ったパンを古代小麦で作ったパンに置き換えることによりコレステロール値や血糖値を下げ、心臓発作や脳卒中のリスクを下げ荒れる可能性を示唆し、話題を呼んでいる。平均年齢50歳の健康成人45人を対象に、現代小麦によるパンをベルナという古代小麦で作られたパンに8週間置き換えた前後で、血糖、総コレステロール、LDLコレステロール値を検討。その次の8週間は再び現代小麦のパンの置き換え、最後の8週間はジェンティルロッソ、あるいはアウトノミアBという他の古代小麦で作ったパンに置き換えた。その結果、ベルナのパンを8週間摂取すると総コレステロールは前値に比べ3.1%、血糖値は5.6%も低下していることが分かった。ほかの2種の古代小麦のパンについても、同様の傾向が観察された。

ただ、小麦を有機農法で栽培したか、農薬や化学肥料を用いた慣行農法で栽培したかは、数値に影響を与えなかった。これステロ値や血糖値がきになるひとは、現代小麦から古代小麦に置き換えた方がより健康的になるだろう。

(白澤卓二・新宿白澤記念クリニック最高顧問)
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ナッツで、認知症予防

2016年10月6日毎日新聞夕刊記事~Dr.白澤『100歳への道』

認知症を招く脳の炎症

認知症の最大の原因疾患であるアルツハイマー病は、認知機能の低下に伴い脳で炎症変化が起きていることが報告されている。
一方、脳血管性認知症では、脳の動脈硬化病変により認知機能が徐々に低下するが、この病気でも動脈硬化病変を炎症性変化が悪化させている。

では、そうした脳の炎症や動脈硬化病変の炎症を食事で抑えることは可能なのか。 
米国ブリガム・アンド・ウィメンズ病院のイン・パオ博士らの研究チームは、ナッツ類に身体の炎症を抑える効果があることを報告して話題を呼んでいる。博士らはこれまで、ピーナツやアーモンド、クルミなどのナッツ類を多く摂取する人はがんや心臓病などを含む総死亡率が低いことを報告してきた。
 今回の研究では、12万人以上の女性看護師を対象とした健康調査と5万人以上の男性医療専門家を対象とした疫学調査を用い、食事質問で把握したナッツ類の摂取量と血液サンプル中の炎症のバイオマーカーの関連性を調べた。
 その結果、週に5カップ以上のナッツ類を摂取する人は、ナッツ類をほとんど食べない人に比べ、CRPやIL-6と呼ばれる炎症性バイオマーカーの値が有意に低い子ことを見出したのだ。
また、赤身肉、加工肉、卵、精製穀物を週に3カップ分だけナッツ類に置き換えても、炎症性バイオマーカーが有意に低くなることが判明した。

=ナッツ類摂取が有効か=
ナッツ類にはマグネシウム、食物繊維、L-アルギニン、抗酸化物質、αリノレン酸などの不飽和脂肪酸が豊富に含まれていることが知られているが、健康に良いこれらの成分が身体の炎症を抑えたのではないかとパオ博士は考察する。認知機能を保つために脳の炎症を抑えたいなら、ナッツ類を選択するのが良さそうだ。

(白澤卓二・新宿白澤記念クリニック最高顧問)
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