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熱中症対策に牛乳を

熱中症対策に週60分の運動と牛乳が効果的
(日経トレンディネット2012年08年17日)

<信州大学大学院医学系研究科の能勢博教授の話>

熱中症の対策に、ややきつめの運動の直後にコップ1杯の牛乳を飲むことだ。

「人間は常に体内で熱を作っていて、体温が高くなると、血液が熱を身体の中心部から表面へと運び、皮膚から放散します。さらに、血液の中から水分から汗を作り出し、体外で蒸発させ、熱を下げようとします。ところが、血液の量が少ないと、これらの体温調節機能が下がり、熱が身体の中にこもります。これが熱中症です。


では、どうすれば熱中症を防げるのか。
「体温調節能をあげること。すなわち、血流量を上げることです」

「人間の体は車と似ています。筋肉は動かせば発熱するエンジン、血液がラジエータ(放熱装置)の熱媒体に当たります。」
「回転数の高いエンジンを長時間使用すれば、発熱量も大きくなります。なのに、血液量が少なければ、すぐ熱中症になります」これはラジエーターの能力が低いと、エンジンがオーバーヒートして壊れるのと同じ原理だ。

「ですから、スポーツ選手の場合、必然的にラジエーター機能を果たす血液量が普通の人よりも多くなります。例えば、シドニーオリンピックのマラソン金メダリストである高橋尚子さんのようなトップアスリートでは、普通の女子大生の倍近くの血液量を持っていると考えられます」

 血液量を増やせば、熱中症にかかりにくい身体になるわけだ。

では、どうすれば血液量を増やすことができるのか。能勢教授は「週に合計60分、息が弾むくらいのややきつめの運動をして、その直後、コップ一杯の牛乳を飲むだけで、血液量は格段に増えます」と断言する。その言葉の背景には、実験結果による裏付けがあった。

牛乳にはバランスよく必須アミノ酸が含まれている。

牛乳のホエイたんぱく質は非常に早く消化吸収され、必須アミノ酸のバランスが満点である。
骨や血液、筋肉を作るのに必要なタンパク質は、20数種類のアミノ酸によって合成される。このうち、体内では作ることができず、毎日の食事から摂取する必要のあるアミノ酸を必須アミノ酸と呼ぶ。

激しい筋トレやランニングなどの運動すると最初は糖質がエネルギー源として利用されるが、やがて、身体は自らのタンパク質を分解し、エネルギーとして使い始めるため、筋肉の損傷や筋力の低下につながってしまう。それを防止するために、運動時に必須アミノ酸の多い牛乳を摂取すれば、補うことができ疲労回復、熱中症の予防になる。

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