ケトン体について

2016年9月8日(木)毎日新聞夕刊記事・・・Dr.白澤『100歳への道』より

認知力改善するケトン体

アルツハイマー病の認知機能を改善させることが報告されてから、日本でもココナツオイルが人気だ。このオイルに含まれる中鎖脂肪酸は小腸で吸収された後、肝臓に運ばれケトン体に代謝されるが、このケトン体が認知機能を改善させていることが最近の研究で分かった。
厳しい糖質制限食でも肝臓でケトン体が産生されるので、別名ケトジェニックダイエットと呼ばれる。ケトン体は筋肉の代謝を促進させる。プロテニスのノバク・ジョコビッチ選手は食事をグルテンフリーの糖質制限食に変えてから快進撃が始まったと著書「ジョコビッチの生まれ変わる食事」で明かした。
しかし、認知機能や身体機能を保つように血中ケトン体の濃度を維持するには厳しい糖質制限を続ける必要があり、多くの人が続けられずにリバウンドしてしまう(自己流の極端は糖質制限は栄養の偏りなどが起こりやすく、腎臓病の患者や妊婦ら糖質制限にリスクが伴う人もいる)。

動物実験で運動能力も向上

英国ケンブリッジ大のアンドリュー・マレイ博士らの研究チームは、ケトン体そのものを食事で摂取することにより認知機能と持久力を向上させられえる可能性をラットで証明した。
研究チームはケトン体をケトンエステルという形でラットに投与。ケトンエステルは速やかに消化管から吸収されてケトン体に変換され、5日間の摂取でラットのトレッドミル(走行マシン)での運動能力が32%向上、8の字迷路での認知機能が38%向上、心臓の代謝とパフォーマンスがケトンエステル投与群で有意に向上したのだ。
一方で血中のコレステロール、中性脂肪、血糖は有意に低下していることが分かった。
 ケトンエステルはサプリメントに応用可能なので、厳しい糖質制限を続けられなかったひとには朗報になるだろう。

(白澤卓二・新宿白澤記念クリニック最高顧問)
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