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ナッツで、認知症予防

2016年10月6日毎日新聞夕刊記事~Dr.白澤『100歳への道』

認知症を招く脳の炎症

認知症の最大の原因疾患であるアルツハイマー病は、認知機能の低下に伴い脳で炎症変化が起きていることが報告されている。
一方、脳血管性認知症では、脳の動脈硬化病変により認知機能が徐々に低下するが、この病気でも動脈硬化病変を炎症性変化が悪化させている。

では、そうした脳の炎症や動脈硬化病変の炎症を食事で抑えることは可能なのか。 
米国ブリガム・アンド・ウィメンズ病院のイン・パオ博士らの研究チームは、ナッツ類に身体の炎症を抑える効果があることを報告して話題を呼んでいる。博士らはこれまで、ピーナツやアーモンド、クルミなどのナッツ類を多く摂取する人はがんや心臓病などを含む総死亡率が低いことを報告してきた。
 今回の研究では、12万人以上の女性看護師を対象とした健康調査と5万人以上の男性医療専門家を対象とした疫学調査を用い、食事質問で把握したナッツ類の摂取量と血液サンプル中の炎症のバイオマーカーの関連性を調べた。
 その結果、週に5カップ以上のナッツ類を摂取する人は、ナッツ類をほとんど食べない人に比べ、CRPやIL-6と呼ばれる炎症性バイオマーカーの値が有意に低い子ことを見出したのだ。
また、赤身肉、加工肉、卵、精製穀物を週に3カップ分だけナッツ類に置き換えても、炎症性バイオマーカーが有意に低くなることが判明した。

=ナッツ類摂取が有効か=
ナッツ類にはマグネシウム、食物繊維、L-アルギニン、抗酸化物質、αリノレン酸などの不飽和脂肪酸が豊富に含まれていることが知られているが、健康に良いこれらの成分が身体の炎症を抑えたのではないかとパオ博士は考察する。認知機能を保つために脳の炎症を抑えたいなら、ナッツ類を選択するのが良さそうだ。

(白澤卓二・新宿白澤記念クリニック最高顧問)
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